USCPAは転職に使えない資格商売か?監査法人や海外求人など私の現在
2019/09/10 口コミ投稿数 :0
USCPA取得後に転職活動を始めた私ですが、一部のエージェントでは「USCPA」向けの求人紹介が殆どないケースがあり、序盤は苦戦しました。
とはいえ、最終的には「BIG4にコネクションがある」「外資大手など優良クライアントが多い」といったUSCPA求人に強いエージェントを利用することができ、希望通りに転職することになりました。
USCPAの転職実績が多いエージェントを中心に利用したことで「外資系企業」「海外勤務求人」など紹介が多くなり、最終的には資格を最大限活かして転職活動を終えることができました。
USCPA求人で年収を確実に上げるために意識した点
「USCPAは転職に役立つのか?」という疑問については、資格取得している私の場合に限って言えば、それほど役に立たないというのが率直な感想です。
現在は監査法人勤務ですが、USCPAの資格が考慮されたというよりは、職歴が評価されたと感じています。
USCPA保持者は中途採用で入ってきますが「未経験のUSCPA保持者」「経験者USCPA」両方とも特定のエージェント経由でしか応募がありません。
特定のエージェント経由でしか応募が来ないのは、下記の理由からです。
・USCPA求人が特定エージェントに偏っている
・USCPA資格者をサポートできるコンサルタントも少ない
レベルの低いエージェントだと、USCPAの業務内容を理解していなかったり、強みも引き出せないので、USCPA資格者、企業の両方から避けられる傾向があります。
ちなみに、1社のみで担当エージェントが苦手なタイプだったなどの場合もあると思いますので、2番手のエージェントについても説明しておきます。
・マイナビ会計士
USCPA求人数〇
企業の質〇
・JACリクルートメント
USCPA求人数△
企業の質△
・ジャスネットキャリア
USCPA求人数×
企業の質×
・doda
USCPA求人数×
企業の質×
USCPAの利用者が多く求人紹介も多めなのはマイナビ会計士、JACリクルートメントで、外資系から日系企業含めて該当求人が多かったです。
一方で、USCPAの場合は「ジャスネットキャリア」のような「通常の会計専門求人サイト」だと殆ど求人紹介はないので注意が必要です
「会計士」「税理士」の間でも微妙な評判の会計専門求人サイト「ジャスネットキャリア」などはUSCPAでも殆ど利用者がいないような状態なので、利用している企業も少ないようです。
当然USCPA求人は殆どなく、サイトを見れば異常な数の「USCPA」求人が公開(会員登録なし)で閲覧できますが、殆ど釣り求人で実際には募集されていないものが多いようです。
給与がUSCPAとしては安すぎる、年収400万円前後が多いことからも、その辺りは察しやすいのではと思います。
他のエージェントとしてはDaijob.comなど転職サイトなどもUSCPA求人は掲載されていますが、素人運営ではないかと感じるほどサイトデザインなど整備されておらず、周囲でもDaijob.comで転職した人は殆どいないので利用はお勧めしません。
担当エージェントがついてくれなかったり、メンテナンスが追い付いていないのか既に募集終了している求人が掲載されていたりと使うメリットは薄いです。
ビズリーチもUSCPA資格取得者の転職実績が少ないのか、あまり魅力的に感じるUSCPA求人はなかったです。
経理未経験でもUSCPAが生かせる業種、評価について
USCPA(米国公認会計士)は、ここ10年くらいで日本での認知度が高まり、取得者、希望者が増えています。
本来は、USCPA資格取得のためには、数十万円の予備校や教材、1年から2年程度の学習時間をかけ、場合によっては商学部単位の追加取得が必要な場合もあり、気軽に勉強を始められるものではありませんでした。
にも関わらず、取得者が増えているということは、取得者が得られるリターン、つまり、取得後の転職についても、年々難易度が増しています。
そこで、ここでは、USCPA取得までの努力を無駄にしないためにも、未経験USCPAの、取得後の転職市場での評価、効率的な求人の探し方についてまとめていきます。
USCPA経験者については評価してくれる業種は多々ありますが、会計・経理未経験でもポテンシャル採用してもらえる業界について記載しています。
・社内でUSCPA取得者の実務研修システム
・海外事業を保有していてUSCPA業務の需要がある
上記のように、USCPAが必要な海外に事業を持つ企業でも、社内で未経験のUSCPAを教育するシステムがないと、未経験USCPAは採用しません。
つまり、未経験USCPAを評価して採用してくれる企業というのは、ある程度規模が大きく社内研修システムがあって、さらに海外部門を持つ企業ということになります。それに該当するのは、総合商社、専門商社、銀行など金融、グローバルメーカー(自動車、機械、電機)などのある程度の規模を持っている企業です。
そうした企業は、社内にUSCPA保持者がいて業務にあたっており、人員採用のニーズが非常に強いです。つまり、未経験者でもUSCPAを持っていれば、採用したいと思う企業が多いのです。
未経験USCPAを求める企業の求人を効率的に見つける方法
先ほど記載の通り、未経験USCPAを求める企業は一定数いるのですが、そうした企業が未経験USCPA保持者を採用するルートは限られています。
・社内募集で採用
・転職エージェントへの求人依頼
その企業で働いている人材の中で、USCPA取得者を探すケースもありますが、人事異動などは実は採用以上に面倒なケースが多いため、実際は転職エージェント経由での採用がほとんどです。
しかも、転職エージェントといっても、どのエージェントにも依頼をするわけでもなく、下記のようなUSCPA取得している候補者が多いエージェントに絞って依頼をします。
・英語力が高い転職者が多い
・登録時にセレクションを行っているエージェント
USCPA取得者のみが登録されているエージェントがあればよいのですが、そんなエージェントはありません。すると、採用企業目線で見ると、上記のような条件を満たす登録者がいるエージェント=USCPA取得者が多いエージェントとなり、求人依頼が集中します。
上記を満たすエージェントは、下記の2つです。
・JACリクルートメント
人によってグローバルエリートとしてVIP待遇している
セレクション:取得資格(USCPA保持していれば間違いなく通る)、在籍企業、年収などで登録時審査がある
備考:海外勤務の求人も多数、オフィスに行かなくても電話でカウンセリングOK
・リクルートエージェント
オフィス面談必須だが、USCPA未経験向けの非公開求人が多い
セレクション:特になし
リクルートエージェントは、営業出身者でUSCPA保有など未経験の場合は、転職サポートは強くないです。
マイナビ、DODA(インテリジェンス)などの他の大手は、大衆採用に特化していて、USCPA取得者の採用サポートには対応できない。※具体的には、USCPAを持っていても優遇されることなく、新卒1年目、2年目の担当エージェントがつく可能性も
USCPA取得者の中に多いのは、こういった誤ったエージェントに登録して、結局希望の求人を紹介してもらうことができずに、諦めてしまう人が多いと思います。
というのも、USCPA取得者に専門的な知識を持ってコンサルできるエージェントを抱えているエージェントは少ないからです。
そういった今までの努力、時間、お金を無駄にしないためにも、しっかりと求人が集まるエージェントを利用することで、しっかりと転職においても結果を残すようにするべきです。
これからUSCPA取得する人のための情報
実際にUSCPAを取得するための受験資格を確認しておきます。
・4年生大学卒業
・会計単位15単位(一番審査の緩いメイン州でこの単位数)
上記の条件であれば、クリアしている人は多いと思います。もしも、会計単位が足りなければ、USCPA予備校で20万円程度のお金を出せば、提携している大学での単位認定などを行ってくれます。
次に、実際の合格者のスペックを見てみましょう。
・TOEIC900点前後
・経理経験あり
下記は、各大手予備校の合格者プロフィールの抜粋です。
・大原予備校(USCPA合格者)
日商簿記1級、TOEIC900
・TAC予備校(USCPA合格者)
経理経験者、TOEIC880
・アビタス予備校(USCPA合格者)
金融機関勤務、TOEIC900
上記のように、ほとんど合格しているのは、上記のようなスペックの人たちです。USCPAは、受験条件を満たしていても、英語力や会計知識の点で、見えない障壁があるといえます。
経理未経験者も取得しているUSCPAであるが
もちろん、経理未経験者、TOEIC900ない人でも、合格のチャンスはあります。それは本人の努力次第だからです。
しかし、経理未経験者で、かつ英語がそれほどできなくても、USCPAは合格します、という各予備校の宣伝の真偽は、実績を見るとかなり難しいものだと考えられます。
予備校としては、商売でやっている以上、より沢山の生徒に来てほしいと思っています。
もしも、経理経験者で、TOEIC900点前後の人が合格する傾向にありますよ、と宣伝したら予備校としては、集客が難しいはずです。
初心者でも受かりますよ、と言っておかないと商売が成り立ちません。その証拠に、USCPAの予備校は殆ど合格者数を公表していません。
つまり、現実的に言うと、初心者であればUSCPAは、本当に難しい。40万円払って予備校に行くことで自分にプレッシャーをかけたからと言って受かるような試験ではありません。
TOEIC900点ない、経理未経験の人はどうすればよいのか?
ここまでお話しして、USCPA取得を最後の希望にしている人には申し訳ないことばかり書いてしまいました。ただ、現実的に言って、経理未経験で英語もそれほどできないのであれば、取得は何年もかかるはずです。
会計、経理人材を求める企業としては、USCPA取得者を採用できれば一番良いのですが、必ずしも全てのポジションがUSCPA取得者である必要はありません。
特に、社内にUSCPA保持者はいないが、外部のUSCPAと連携して、財務、経理、会計部門を切り盛りしている企業は、USCPA取得者でなくても、最低限の英語力があれば、採用したいと考えている企業は多いです。
その場合、候補者に求めるのは、下記のような能力です。
・英語力(TOEIC700目安)
・業種への論理的な志望動機がある
特定の資格などは求めているわけではなく、最低限の英語力、財務、会計、経理などへの論理的な志望動機(なんとなく興味があるからとかでは勿論だめ)があれば、採用したいと考えている企業は多いです。
志望動機はなんとでもなるので、もしもあなたが既にTOEICなど一定の英語力を持っているのであれば、十分経理、財務職の未経験OKの求人案件が見つかるはずです。
とはいえ、一体どのくらいTOEICがあれば、英語ができる人材として、経理、財務未経験OKの求人を紹介してもらえるのでしょうか。
点数があれば、ある程度、辞書を見ながらでも英語で仕事ができるレベルの人材として、日本ではみなされることが多いです。
英語を生かした未経験OKの求人の見つけ方
TOEIC700点以上あるのであれば、外資系企業、メーカー、ウェブ企業などの経理、会計未経験OKの求人が集まりやすい、リクルートエージェントでそういった未経験OKの求人リストを見せてくれます。
リクルートエージェントは、グローバル人材の転職支援に注力しており、明確にTOEIC700点以上で優遇してくれます。
ちなみに、すぐの転職の必要はないので、USCPAを勉強開始しようと迷っているのであれば、まずは今のあなたの状態で、どれだけの未経験求人が紹介してもらえるのか、しっかりと吟味してください。
USCPAの勉強の目的は、転職だと思います。しかし一方で、USCPA取得自体が難易度が高く、一定の時間的、費用的リスクが伴います。
もしも、今の段階で、経理、財務、会計の未経験OKの求人があれば、少しのぞいてみるべきです。その経験は、その後のUSCPA取得に役に立つはずです。
下記からは、既にUSCPAを取得している場合、いかにUSCPAという資格を活かして求人を探すかについて記載していますが、英語力を正しく評価してくれるのは、大手エージェントだとリクルートエージェントのみです。
USCPA取得者が未経験から会計、経理求人を探す方法
会計や経理、財務での職務経験がない、いわゆるUSCPAを取得している未経験人材が、優れた求人を見つける方法について解説していきます。
未経験人材が、USCPAを活かして転職をする場合、アピールするべきは、経理への適正と英語力です。
経理未経験候補者でUSCPA保持者の場合の評価とは
まずは、未経験人材に下される評価の前に、経験者のUSCPA保有者に企業側として期待することスキルや経験を振り返りましょう。
・IFRSに精通していること
・アドバイザリー業務
・MAやリストラクチャリングなど財務報告書などの作成
通常の経理担当者レベルでは対応しきれない、よりプロフェッショナルな仕事を期待される場合が多いです。
そのため、経理経験者でUSCPA保持者は、公認会計士と同レベル、またはそれ以上にニーズがあるといって間違いないです。今は普通の公認会計士より稼いでいると思います。
未経験USCPAに期待されること
未経験ですから、上記の具体的な経験はないはずです。つまり、企業側としては、採用するとなれば育てる必要があるわけです。
その場合、採用の際に重視されるのは、年齢と前職の格、志望動機です。
教育機会が必要な場合、どうしてもより若い候補者が採用されます。ただ、20代、30代であれば同等に扱われます。40代以降で未経験だと、大胆な採用を行っている特殊な企業でないと転職は難しいです。
これは職業差別のような話にはなりますが、転職前の前職、つまり今勤めている人は現職の仕事内容は、重視されます。
極端な例でいうと、前職がホテルの受付の人と、前職が銀行の営業マンの人で、企業としてほしいのは銀行の営業マンのほうです。
仕事を学ぶ上で、より高度なビジネスに取り組んでいた経験があったほうが、採用後の成長イメージが容易だからです。
前の2つは、自分ではいまさらコントロールできませんが、志望動機は唯一今からでも工夫することが可能です。
未経験から、なぜUSCPAを目指したのか、なぜ経理や会計の仕事がしたいのか?基本的なようですが、非常に重要な質問です。
これは、その人の経理への適性のアピールにもなりますし、論理的な志望動機で現在の自頭の良さを判断する質問になります。
つまり、最大のアピールポイントとなりますので、対策が必要です。対策の方法については後ほど記載します。
未経験USCPAが欲しい求人を見つける方法について
では、実際に未経験OKのUSCPA求人はどこで見つけるのが良いのでしょうか?
そのキーワードが先ほども話した経理への適性をアピールしやすく、英語力を買ってくれやすいエージェントを利用することです。
経理への適性のアピールがしやすいエージェント
先ほど、志望動機が、自頭の良さと適性のアピールをする最大のアピールポイントだという話をしました。
とはいえ、自分でそういったレベルの高い志望動機を考えるのは本当に難しいです。正解がありませんから、すごく悩むことになると思います。
その場合、絶対に利用しないと、他の未経験USCPAに負けてしまう原因となるのが、志望動機添削に慣れているエージェントです。
エージェントの中には、ほとんどUSCPAの候補者をサポートしたことのないエージェント企業もあるので、未経験USCPA転職実績の多いエージェントに志望動機を作成してもらったり、添削してもらいましょう。
会計、経理、財務で高年収求人が多いエージェント
日本人の英語力は、世界的に見ても低いです。なので、ほとんどの転職希望者は英語ができません。
そのため、本来であれば英語ができる候補者は目立って争奪戦になるのですが、登録している転職エージェント側が、採用企業側に、「ウチは英語ができる登録者が多いですよ」とアピールしないと、英語力を求める企業の求人は集まりません。
英語力のある候補者を求める求人、つまり未経験USCPAの求人が集まるのは、英語力のある候補者を優遇して、しっかりと採用企業側にアピールしているエージェント、ということになります。
USCPA求人については、英語力を評価する求人案件が多く集まっており、実際にはUSCPA業務と関係ない求人も一部にはあるので、未経験USCPAの優良な非公開求人も多く集まります。
また、USCPA関連の転職サポート件数が多いので、エージェントも志望動機添削などノウハウに非常に長けています。
USCPA関連で求人を探すのであれば、絶対に外せないエージェントです。
もしもUSCPA取得はしたものの迷っているのであれば、登録だけしてどのような求人があるのかを見てみることをお勧めします。
相当な苦労をして手に入れたUSCPA資格ですので、絶対に安売りはしないようにしてください。
エージェント企業も、それぞれレベルが違うので、中小規模のエージェントに相談してもUSCPAを活かした経理や財務への転職サポートができません。
資格取得がゴールから恐らく次のキャリを上手く走り出すことがゴールになっているはずです。少しでもこのエントリが役にたてましたら幸いです。