未経験から経理転職した私が志望動機対策は意味がないと感じた理由
2018/11/13 口コミ投稿数 :0
20代で営業から未経験で経理に転職した私ですが、最も苦労したのが「志望動機」で、転職活動初期は全く選考通過できませんでした。
未経験からの経理への志望動機を、自作しても意味がないと感じた理由が「ネットの志望動機例文はゴミすぎる」「学生時代の話は受けが悪い」といったものです。
ネット上の志望動機例文では全く評価されないことを自覚したこともあり、最終的には転職エージェントに志望動機を全て作成してもらい、未経験者を積極的に採用している経理求人に応募して内定を取りました。
未経験で経理転職したいと思った時に実践するべき志望動機作成について
転職したいと思った時に、一番初めに困ったのが「論理的な志望動機、転職理由が思いつかない」ということでした。
何となく漠然と営業以外に転職したいと思っていたのですが、どの職種が向いているか、転職できる可能性があるのか全く分かりませんでした。
未経験だったものの「バックオフィス、経理、財務、人事、総務」などで多少検討していたのですが、とにかく良い志望動機が思いつきませんでした。
経理への転職でアピールしやすい「志望動機」を転職エージェントにアドバイスを貰ったこともあり、経験重視の経理求人ではなく「未経験OKの経理」に転職してキャリアチェンジしました。
転職したいと思ってから誰かに相談することの重要性
当時転職したいねと言っていた大学同期が、実際に転職活動を進めていることを知った私は、実際に彼が利用していた同じエージェントを利用しました。
転職したいと思っても、実際に何をすればよいのかという点からアドバイスしてくれるだけでなく、実際に転職する必要はなくても、具体的にホワイト企業の求人案件を持ってこさせることができるという点に惹かれたためです。
具体的には下記のような内容の答えを自分なりに持てるように、電話やメールでアドバイスを貰いました。
・どうして未経験から「この職種」に就きたいのか?
・どうして「この職種」に適正があると思ったか?
どうやって未経験からの相手を納得させる「志望動機」「転職理由」を作り上げるのか「志望動機の考え方」について、ネットなどでは分からない現場の意見が貰えました。
「未経験から営業」「未経験から経理」「未経験からマーケティング」「未経験から総務人事」など、具体的にシミュレーションできるように募集中の求人を見ながら、今後のキャリアについて考えるきっかけになりました。
転職するなら絶対にホワイト企業を選ぶべき理由
ただ、全てのエージェントで丁寧に対応して貰えたわけではなく、大手5社利用して「優良ホワイト企業の求人が多く」「志望動機添削などサポートも手厚かった」のはdodaでした。
転職したいと思っても、どのエージェントでも、手厚くサポートしてくれるわけではなかったので、エージェント選びについては慎重になるべきです。
そもそも「自分は経理に転職できるのか」など転職自体に悩んでいた面もあった私ですが、キャリアプランなど転職全般について客観的なアドバイスが聞けたので、実際に応募しなくても(結局、応募していますが)利用はしてよかったと感じました。
私の場合は、経理職だけでなく、財務職、予算管理(営業企画)職なども近い経験ができるとアドバイスをくれたり、実際に求人を見せてくれたりもしました。
漠然とした願望から具体的に志望動機を考えるまで
初めての転職、未経験転職において準備するのが一番難しいのが志望動機だと思います。
未経験経理の採用面接では、必ずと言っていいほどなぜ未経験なのに〇〇を目指しているのか?という質問を受けることになります。
私も転職活動中に、よく聞かれましたし、今逆の立場で採用する時も毎回聞くようにしています。
必ず聞かれる質問(私が聞いている質問)を整理すると、
・〇〇になぜ興味を持ったのか
・自分の強みが何故〇〇では活かせるのか
・〇〇を続けることで自分はどう成長するのか
イメージにすると下記のようになります。
それぞれどういった内容の回答を私が内定を取ったときにしていたのか説明します。
転職理由は自分の中で転職したい思いを納得させるために必要
転職理由でも、志望動機でもそうでしたが、転職したい理由について説明する際に、自分的にも相手に説明するときにも有効なのが、〇〇という仕事のほうが好きだからです。
これは好きだからという感情は他人に否定されにくいのと、実際に自分でも適正を知りやすいからです。
例えば、未経験で経理になりたくて「経理に転職したい」と思った時に、大学で勉強して経理が好きなことが分かったからです、と答えるのが納得感の強い志望動機、転職理由になりえます。
ただ、これだけだと全く自分に主体性がないように見え、オリジナリティにもかけるので、いくつかの対策についてまとめました。
大学時代の簡単なエピソードを使うべき
もしも、商学部などを出ていて、会計や経理に興味を持ったという流れで行くのであっても、より具体的になぜ経理という職に惹かれるのかをしっかりと説明する必要があります。
私の場合は、経理に興味を持ったのは、「趣味で始めたFXを通じて、お金を扱う経理と言う仕事に強い興味を持った」というエピソードを話しました。
↓経理への興味のきっかけとなったFX
※趣味で始めただけなので、運用資金は5万円だけですが、経理への興味のきっかけとしては十分でした
私は、営業だったので、普通に仕事をしているだけでは、「経理」への接点は全くありません。そのため、「仕事を通じて経理に興味を持ちました」というのは、説得力に欠けます。であれば、自分の趣味でもいいから、「お金を実際に扱う経験=FX」をした結果、経理に興味を持ったというのは非常に論理的で印象的だったと、入社後に言われました。
自分の強みが何故経理では活かせるのか
FXを突破口に(5万円しか運用していませんでしたが)、経理への興味を持った「きっかけ」をアピールした後は、「自分が経理に適している理由」を説明します。
実際、「経理経験がないのに、適しているかどうかなんて分からない」のですが、頑張ってアピールしないといけません。
ここでは、私は下記のように、アピールしました。
・FXでも、お金を扱う際の「リスク」管理ができている
・自分から学ぶ姿勢が強い(FX、今の仕事)
上記と同時に、自分の傾向についても説明しました。
要するに、「自分にはどんな強みが合って、どうやって強みをいかせると考えているのか」を説明します。私の場合は3つの特性を説明しました。
1.物事を整理して課題を解決するのが好き
2.俯瞰して事業を把握したり考えるのが好き
3.日々着実に成果を積み上げていくのが好き
1.物事を整理して課題を解決するのが好き
このときの具体例は、営業の時、コンサルしている会社(本当はただ広告売ってただけですが・・・)は常に問題を抱えていた。売り上げデータの管理や、顧客動向の分析、営業活動の数値化など。そういった課題を聞くと、自分なりにエクセルなどで整理して顧客を教育してあげていた。自分はそういう整理して分かりやすく課題を把握する手助けが好きだった。
要するに「会社全体を俯瞰して管理できるポジションである経理職では、営業で学んだ会社の課題を解決できるコンサル能力を活かして自分の強みを活かせると思ったから。」
2.俯瞰して事業を把握したり考えるのが好き
顧客の多くは社長で、自分も社長目線で物事を考えないと相手にしてもらえなかった。社長に色々教えてもらったり、自分でも勉強を重ねる中で、全体的に事業を把握する傾向がみについた。
それに気づいた私は、営業と経理という2つのキャリアを考えたが、自分の特性である日々学び続ける傾向、ミスなく物事をすすめるのが好きな傾向、コツコツと物事をすすめるのが好きな傾向から、経理のほうが向いているのではないかと考えるようになった。
3.日々着実に成果を積み上げていくのが好き
営業活動は勿論自分は日々英語を勉強したり、社長と会話するために管理会計の本を読んだりした。こつこつと毎日積み上げて勉強を重ねることで成果が出ることを知っているから、日々着実に成果を積み上げていくことが好き。
具体的には、営業マンの時に多くの会社に出入りしていて、中小企業では決済者の社長と直接話をする機会があった。何人もの社長の悩みの中の一つに、経理とのミスコミュニケーションや営業部門との乖離という話があった。より営業部門との経理が連携することで、社全体を考える人材が増えるのではないか、経理と営業をより近い関係にしたいというものがあった。経理のことを考えるようになったのは、それがきっかけ。
このように、経理に自分の強みが生かせると気がついた→営業と経理という2つのキャリアの選択肢を考えたとき経理のほうが向いていると思った→具体例、という流れで説明しました。
このようなイメージです。
強みに関しては、営業マンの場合、交渉力。達成マインドといったところがメインになりがちですが、それ以外に日々努力できる性格、全体的にものごとを捕らえる力があることをアピールすると他の候補者よりも優秀に見えます。
転職することで自分はどう成長するのか
ここで、面接官が求めている回答は、候補者に経理マンとして生きていく覚悟ができているか?です。
逃げるために転職することはいいことなのですが、それを面接官に「今の仕事が嫌で転職したいと思っているだけでは?」と悟られるのは得策ではないです。
将来的には、どんな業務をしてみたいのか、どんなことを目標にして日々業務に取り組んでくれるのか、を候補者とすり合わせしようと考えています。
そのため、私が用意した回答は「まずは、先輩方に追いつけるように、日々勉強を重ねます。先輩達にも認めていただけるようになりましたら・・・」とあくまで、最終的なゴールは、日々の業務を自分で確実に取り組めるようになってからと前置きを置いた上で「財務会計の知識や、管理会計の知識、もしも貴社が海外展開などされたときにもしっかりと対応できるように海外の会計基準などについても学んでみたい」と伝えました。
媚を売るわけではないのですが、あくまで転職したい自分は未経験の候補者です。完璧なキャリアプランはその時点で描いておくことは無理です。
ただ、日々の業務以外にも、こんなことを学んでみたい、ということを伝えてあげることで、しっかりと興味を持って次の仕事について調べてきているな、と感じさせることができます。
まとめると、自分の強みを経理への勉強にそそげば、さらに知識を増やし、経験も積み、元営業でもあるバックグラウンドを活かして、会社で活躍できると考えている、というような回答が転職したいと漠然と思っている人には分かりやすいキャリアプランだと思います。
志望動機と転職理由をエージェントに考えさせる
今では転職したいと思った求人が見つかれば、志望動機をスラスラと言えますが、転職活動を始めた当時は、全く動機が思いつきませんでした。
どうして志望動機が考えられるようになったのかと言うと、実際にエージェントに登録してから、エージェントとの面談などを通じて志望動機を練り上げたからです。
エージェントに登録すると、困っていることなど担当のエージェントに相談できるエージェントがあるため、そういったエージェントの無料コンサルを積極的に受けていました。
そこでは、勿論未経験経理案件での志望動機はどんなものが好まれるのかを教えてもらいました。
特に自分は前職は営業成績も低く、弱みだと思っていたので、私に内定を出してくれたエージェントに相談に行ったときは驚きました。営業マンとしてのスキルを履歴書に書いたほうが良いと提案してきたからです。
また、志望動機についても、履歴書の自己PRに書いたほうが良い、と教えてくれたのも、このエージェントでした。書き方も、ある程度文章でしっかり書くように言われ実践していました。
前職で特に強みがない、と思う方もいるかもしれませんが、こうやってアドバイスを貰いながら探してみれば絶対にあります。
何となくの願望から具体的なアドバイスを貰いやすいエージェントまとめ
転職のために、志望動機を考えるのは、自分一人では難しいです。
実際に、転職を決めた私自身も経理転職にあたっての志望動機は、エージェントに会ってから詳細を考えてもらいました。
志望動機は、転職したいと思った時に、最も重要なポイントです。
私の場合、客観的に論理的な志望動機を手に入れるためにも、必ずエージェントに求人だけでなく志望動機の作成もお願いしました。
マンツーマンで、志望動機作成、経歴書作成も非常に迅速に丁寧にやってくれて一番クオリティが高かったです。現在の会社もdoda経由の非公開求人でした。
すぐの転職を考えていなくても、相談ベースで未経験Okの求人を見せてくれるので、絶対に利用したほうがいいエージェントです。
転職したいと思っているだけで具体的なアイデアがない場合でも、親身になって相談に乗ってくれて、実際にどんな企業、条件を自分が求めているのか言語化することができました。
他にリクルートエージェントは、グローバル人材の採用に注力していて、TOEIC700以上あるとVIP待遇で外資系経理の未経験案件を紹介してくれたり、特典が多いです。ただし、TOEIC700点ない場合、あまりサポートがよくないので、その場合はdodaを利用したほうが良いです。
他にもマイナビについては、以前はよい評判が多かったのですが、最近サポート体制が貧弱になったと聞いています。理由としては、ビズリーチなどのようなハイレベル人材の転職サポートにサービス転換を図っているからのようです。
そのため、今であれば私はdoda、リクルートエージェントが求人の質、サポート力ともに優れたエージェントです。エージェントがすべてではありませんが、未経験転職においてはエージェントの力に大きく左右されますので、上手く使ってみてください。
まとめ=経験もないのに転職したいと思った理由はなに?に対する回答は至難の業
ここまで見てきて、どんな内容を話せばいいのか、具体的に見えてきたと思います。
ちなみに、志望動機は面接官なら絶対に聞かなくてはならない内容です。経理の仕事未経験の人材が何故経理を目指したのか?未経験から経理を目ざすに至った志望動機については、候補者ごとに回答内容が大きく違うため差がつきます。
私が、転職活動をした時は、絶対に聞かれることが分かっていながら、はじめの数回の面接ではうまく答えられませんでした。何となく頭には話す内容が浮かぶのですが、実際に話してみると非常に薄い志望動機を話してしまっていると感じました。
やはり、多くの候補者にとっても、経理経験者でもある面接官を納得させるだけの志望理由を準備するのは、非常に難しいと予想されます。
今になって感じるのは、回答するのが難しいからこそ一番他の候補者とも差がつくのが、さきほどの3つのポイントです。
逆に言うと、3つのポイントを合わせたものが未経験で経理を目指した志望動機です。つまり、この3つを事前に用意できていない候補者は、面接で好印象を与えるのはほぼ不可能と言えます。
どうやってこの3つのポイントに答えるのが理想か?
この3つのポイントの模範解答を準備することが経理未経験の候補者が面接官に採用したいと思ってもらう鍵です。
先程説明したとおり、3つの質問に対して、なるべく3つ程度回答を用意して、それぞれについて具体的なエピソードを用意しました。
とはいえ、結局のところ、全て転職エージェントの指示通りに志望動機を用意しただけですので、具体的なに考える前に一度相談することをお勧めします。
面接で言わないほうが良い志望動機
エージェントにも指導されると思いますが、面接では言わないほうがよい志望動機もあります。
面接官となった私も、面接するとき候補者の人が回答したらほぼ自動的にお断りしています。
いわゆる「言ってはいけないNGワード」なのですが、簡単に下記にまとめておきます。
人と話すのが苦手なのでコツコツ仕事に取り組める経理が自分にあってると思ったから
この回答はよく聞きます。私も営業から抜け出したいが為に経理を目指していたので、とても理解できる内容です。
対人交渉で成果を上げる営業よりも、地道に黙々と取り組むプロフェッショナルな佇まいの経理に憧れる気持ちはとても良く分かります。
私自身も、前職の広告営業で対面営業が苦痛で、経理だったら自分に向いてるんじゃないかと思って、興味を持ったからです。
でも、この回答は言わないほうがいいてす。交渉能力が低く、営業を挫折した感じが非常に強くでてしまい、ネガティブな印象を与えるからです。
人と話すのが苦手アピールが有効でない理由としては、元営業マン経理に求められているのが、案外交渉能力だったりするからです。
経理といえども人と話さないわけじゃありません。関係部署にヒアリングして報告書をまとめたり、あやしい経費申請があったときは、相手の気分を害さないように申請者に質問したりする必要があります。
さらに他の候補者も、頻繁にこの理由を口にするので、コチラとしてはスクリーニングがしにくいと感じます。応募者の人が優秀なのかどうかの判断がしにくいです。
経理で専門性を高めたいと思ったから
これは完全にアウトです。これは候補者の利益であって、会社の利益になってないですからNGとなります。
本人のメリットだけを志望動機で話してしまうとかなり印象が悪いです。
会社としてもコストをかけて教育するわけですから、自分のメリットと感じず、会社に貢献するためのステップと捉えてくれる人のほうが喜んで教育コストをかけたいと思います。なので、より専門性を高め会社に貢献したい、とお伝え下さい。
未経験経理の理想的な志望動機とは
回答は勿論一つではありませんが、ここでは私が使用した志望理由に
・前職の時にあるキッカケがあって、経理に興味を持ち、経理の勉強を始めてみた。
・すると、経理の勉強が面白く適正があると思った。
・前職では営業として、クライアントのソリューション営業を行い、自社商品の提案を通じて会社の抱える経営課題を如何に解決するか学んだ。
・その経験は、経理として働いた場合にも経営目線で俯瞰して仕事を進めることができるはず
まだ経理をやったことがない未経験志望者が、その会社で働いた時にバリューを出せる回答だと思います。
もう少し詳しく説明します。広告営業が前職です。当時、クライアントが社長レベルの人が多く、話をするとキャッシュ・フローだったり、事業の利益の残し方でとても悩んでいました。経理部門が上手くやれれば、もっと事業がうまく回るのに、と社長から愚痴を聞いたのです。
そこで、私はどんなに素晴らしい会社でも、経理というお金周りの管理がしっかりしていないと上手く回らない。しかし、それを経理に正しく共有し、改善することは社長であっても難しいようだ。経理ってとても重要なポジションなんだと肌で感じたのです。
経理には、問題をヒアリングし解決するコンサルティング能力も重要なのかもしれない。私は営業でそれを磨いてきた。つまり、経理の知識と経験が身に付いたら会社に大きく貢献できると思ったのです。
転職したい理由を論理的に説明できるようになるために
身近なところで言えば、家族に転職する理由を納得してもらえるように説明できるかというのも重要です。
その場合は、3通りの理由が上がってくるはずで「お金」「やりがい」「職場環境」の3つに集約されるはずです。
家族に対しては「お金」という説明はOKですが、企業側の採用担当者に説明する際には「お金」がもっと欲しいからという転職理由だとマイナスイメージを持たれる可能性があります。
給料さえ高ければ、また他に転職されてしまうのではないかと考えられてしまうからです。
※人材の流動性の点で言えば、お金が転職理由の人が多いのは当然なのですが、面接などでは言わないほうがいいです
そのため「やりがい」「職場環境」など金銭面以外の部分で、その会社に惹かれている、その職種に惹かれているという理由は、担当人事も採用の決め手にしやすいです。
他の候補者との差別化ポイントは「やりがい」「職場環境」といった転職理由を、それぞれの会社ごとに具体的に説明できるか?という点で、自分で会社のことを調べるのにも限界がありますし、複数社に応募する以上は、転職エージェントにこの転職理由の「肉付け」作業はアウトソースしてしまったほうがいいわけです。